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生物科学研究所 井口研究室
Laboratory of Biology, Okaya, Nagano, Japan
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生物科学研究所研究報告
2018年10月29日

Ellen Haugan さん(ノルウェー・オスロ大),辰野町松尾峡へ

2018 年 8 月に,ノルウェー・オスロ大の院生で,日本文化専攻の Ellen Haugan (エレン ハウガン)さんが,ホタルと日本文化のかかわりについて調査研究するために来日し,辰野町に滞在した。

彼女から,来日し辰野のホタルのことを調べたいと相談があったのは,同年 5 月 14 日であった。私の研究室のウェブページ「辰野の移入(外来)ホタル 生物多様性の喪失へ」を読んで,その内容に興味を持ったとのことである。

それから約1か月,事前の情報交換をして,文化昆虫学という最近注目されるようになった学術分野がメインテーマになることが分かった。

6 月 12 日午前 10 時に,辰野駅前で待ち合わせ,その後,松尾峡のホタル養殖地を散策しながら約 1 時間,外来種ホタルによる町おこしの経済効果や,それによる生物多様性破壊の問題などを語り合った。

ノルウェーでは,ホタルは森の奥で見られるもの,という感じで,積極的に鑑賞対象になっていないとのことである(ふと,村上春樹を思い出した)。当然ながら,外来種ホタル移入養殖の問題など起きようがなく,辰野町の問題は,ホタルと日本人,さらには,ホタルと日本文化のかかわりを研究する上で,非常に興味をそそられたようである。

彼女の口から,「日本の昆虫少年」という言葉が飛び出したのには驚いた。これも日本の昆虫文化の一端を表している。「里山の保全」という言葉にも言及しており,ホタルが日本人の身近な存在であることを再認識したようだ。前述の私のウェブページで,私が「辰野町のエコタウン化」を提言(辰野町への政策提言)したことにも興味があったとのことで,再度,それを説明した。ただし,これは辰野町が,外来種ホタル養殖を積極的に公言していくことが前提であり,なかなか理解が得られていない。

彼女には,大学院での研究論文のなかで,是非,文化昆虫学の観点から外来種ホタル移入の問題に言及して欲しい,とお願いしておいた。

松尾峡での散策・インタビューのあと,ほたる童謡公園駐車場で,記念写真を1枚撮影した。写真慣れしているのか,まるで女優だ。

エレン ハウガンさん,辰野町松尾峡で調査研究。

彼女からは,おみやげに,チョコレートを頂いた。

エレン ハウガンさんからのプレゼント

辰野町での調査後は,群馬県月夜野町へ向かい,同様な調査をするとのことである。ここは, 1992 年に第 32 回全国ホタル研究会が開催された場所であり,私にとっても懐かしい場所である。

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